秋風が立って来ると、おしゃれをしたい気持ちが騒ぎます。
暑くもなく、まだコートを羽織らなくても寒くない秋は装いを楽しめる季節。
でもこの季節は短いのですよね。
秋のはじめの9月、この時期から秋のファッションを楽しみたいところですが、まだ残暑の日もあります。
そこで効果的にワードローブを秋へシフトしていくのにおすすめなのが柄物です。
ベイシックワードローブに少し加えるだけで、秋のおしゃれが楽しみになる3つの柄をご紹介しましょう。
基本はベイシック
せっかく世界は色に満ちあふれているのだから、大人のワードローブにも色を取り入れたい。
せっかくさまざまな柄があるのだから、大人のワードローブにも柄を取り入れたい。
なのですが、
ワードローブに色柄ものばかりだと、なかなか着回しが効きません。
収納場所も予算にも限りがある私たちは、いいえ、限りがない方も今の時代は、自分で把握できて、手入れが行き届くくらいの量で、少しずつ更新しながらワードローブを楽しみたいものです。
そこで、大人のワードローブはベイシックな色と形のアイテムで基礎をつくっておくと、色柄ものを投入したときに映えます。
整った部屋に一輪の花が映えるのと同じですね。
ベイシックアイテムの揃え方はこちらを参考にしてくださいね。
秋に取り入れたい柄
ベイシックアイテムで基礎をつくったところで、秋風を感じたらまず、生地は薄いけれど濃いめの色にシフトしていきます。
そこに、この秋投入したいのは柄物です。
大人のトレンドとの付き合い方は「無視せず飛びつかず」
でも、トレンドを知っていて取り入れないのと、知らなくて取り入れないのでは大きな違いがあります。
知っていて取り入れないのは、自分のスタイルが確立してきているということ。
そこで今期のトレンドで、秋の装いに取り入れやすい3つの柄についてお話します。
秋の花柄
花柄といえば春のイメージですが、少しくすんだレトロな花柄がたくさん出ています。赤毛のアンが着ていそうな雰囲気でしょうか。そして、春夏に引き続きワンピース丈のものが多いですね。
ここで気をつけたいのが、「あまり地味色の柄になりすぎないように」ということ。
若いお嬢さんが、とっても地味な花柄のワンピースを着ているのを見かけます。もちろんとても似合うタイプもあるのですが、それは少数派。ヘアメイクをがんばって、小物に工夫をしないとそのままでは地味~になってしまう場合が多いです。
地味にならない花柄の選び方
そこで、雰囲気はそのままに秋らしく地味にならない花柄の選び方です。
地色を黒かネイビーにする
地色を濃くすると中の模様が浮き上がって地味に見えにくくなります。
その際、模様の色が蛍光色のように鮮やかすぎない方がいいですね。
鮮やかさの度合いは、「眼が痛い」くらい色が眼に飛び込んでくるとかなり鮮やかです。ひとつではなくいくつか比べてみて、どのくらい「眼が痛い」と思うかどうかで判断してみてください。
模様の中に白を効かせる
多色の花柄の中にぽつんぽつんと白が入っていると、模様にメリハリが出て地味になりにくくなります。
白に限らず効き色があるといいのですが、白が上品で一番わかりやすい。
秋のワンピースの装い方
秋の初めはワンピースとして。
秋が深まってきたらだんだんにレイヤード(重ね着)していきます。
細身パンツやスパッツ、ワイドパンツにマキシ丈のスカート、ニット、カーディガン、ジャケットを重ねて暖かく変化をつければ、多少薄手のワンピースも真冬まで活躍します。
花柄ブラウスのコーディネート
花柄のブラウスはコーディネート次第でイメージに変化をつけることができます。
花柄は女性らしい柄なので、カジュアルなデニムと合わせるとフェミニンすぎずにバランスがいいです。多少地味色の花柄でもブルーデニムの明るさで元気な感じになります。
曖昧色の花柄には濃い色のボトムスをコーディネートすると引き締まります。
今期は各ファッション誌一押しのブラウンのボトムスもいいですね。
ブラウンは市場に全く出なくなることがあるので、もし気になっている方は今試してみるチャンスです!
アニマル柄
アニマル柄は派手なイメージがありますが、取り入れ方で秋らしさが演出できます。そして、アニマル柄もショップを賑わしています。
アニマル柄の種類
動物の模様といってもたくさんありますが、柄になっているのはどんなものがあるのでしょうか?
人気の双璧
ショップにたくさん出ている双璧は
レオパード(ヒョウ柄)
パイソン(ヘビ柄)
春夏はパイソンが多かったですが、秋はレオパードが多くなりました。
その他のアニマル柄
アニマル柄は他に
ゼブラ(シマウマ柄)
タイガー(トラ柄)
ダルメシアン(101匹わんちゃんの柄)
ジラフ(キリン柄)
などの柄があります。
基本的なアニマル柄は自然の色なので、アースカラーのベージュやブラウンの秋色やモノトーンと相性がいいのです。
アニマル柄の取り入れ方
分量
アニマル柄の分量が多いと迫力が出ます。
他のアイテムを全て黒にして、ヒョウ柄のコートを引き立てているクールな着こなしです。なかなか迫力がありますね。
程よく上品に取り入れるには、小物で取り入れるといいです。
何でもないシャツとジーンズの装いが、レオパードの靴とキャメルのバッグ、ベルトでぐっと秋っぽくなります。初秋の柄の取り入れ方として参考になります。
バッグはフタの部分だけ、ベルトの部分だけでもインパクトがあって、ベージュやブラウンコーデに動きが出ます。
色のコントラスト、素材、デザイン
柄なので2色以上を使っていますが、
その色の違いが鮮明だとインパクトが強くなります。
また、目が詰まった素材のタイトスカートはよりハードに見えますね。
上の写真と同じレオパード柄ですが、色のコントラストがあまりないとソフトな印象になります。
また、柔らかい生地の女性らしいデザインは、よりソフトな雰囲気になり、ハードなアニマル柄は苦手という方も試しやすくなります。
全部の要素をハードかソフトどちらかにしないといけないわけではありません。
色のコントラストだけソフトにしてタイトスカート、あるいは、コントラストははっきりで素材を柔らかくなど、似合うバランスを探してみてください。
ちなみに、ワイルドな雰囲気が苦手な私のアニマル柄の取り入れ方です。
一部ですがご参考までに。
◇レオパード柄ヒールパンプス:
色のコントラストがソフトなパテント素材。先がとがったポインテッドトゥーのヒールはハード。
◇パイソン柄バレエシューズ:
色のコントラストは普通。先の丸いフラットなバレエシューズでパイソンのワイルドな雰囲気が緩和されている。
◇タイガー柄タイトスカート:
ベージュの淡い色でコントラストもソフト。もはやトラ柄には見えないので、ジャケット着用のビジネスでもOK。でも動きがあって面白い。
ブリティッシュ・チェック
秋冬になるとチェックの暖かさが恋しくなります。伝統のぬくもりということなのでしょうか。ブリティッシュテイストが引き続き出ていますが、チェックの種類が微妙に変わっています。
昨年は細かい千鳥格子が多かった。その前はグレンチェック。今年はカラフルな色が入るチェックが目に付きます。
チェックの種類についてはこちらのサイトを参考にしてください。要領よくまとめてくれています。
チェック柄の着こなし
端正な柄に遊び心を
ブリティッシュ・テイストのチェック柄は非常に端正な雰囲気があります。
ともすると真面目になりすぎる時があるので、コーディネートには遊び心がほしいところです。
ライダースジャケットにキャスケット、ハイカットスニーカーで遊び心満載のコーディネートです。色をモノトーンにしているのが子どもっぽくならないコツですね。
カラフルなチェックは濃いベイシックカラーと合わせて
カラフルなチェックはコーディネート次第では幼く見えがちです。黒や濃いブラウンなどと合わせると大人っぽくなります。黒だとより引き締まったコーディネートになります。
オーバーサイズのジャケット
手持ちにベイシックなアイテムが多いときは、柄のジャケットもいいですね。ジーンズやフェミニンなワンピースともコーディネートできます。
まとめ
基本のワードローブに少し柄を足すと、簡単に秋らしいこっくりとしたコーディネートが完成します。
◆秋の花柄
・地味になりすぎないように黒地か白を効かせた模様を選ぶ
・ブルーデニムや濃い色のボトムスとコーディネートする
・ワンピースはレイヤードで冬まで着る
◆アニマル柄
・分量が多いと迫力が出る。取り入れやすいのは靴やバッグの小物から
・色のコントラスト、素材、デザインでソフトとハードを調整する
◆ブリティッシュ・チェック
・真面目になりすぎないようにコーディネートに遊び心を
・カラフルチェックは黒とコーディネートして、引き締まった大人っぽさを
・ワードローブにベイシックなアイテムが多いときは、柄のジャケットを取り入れても素敵
今期ショップを賑わしている3つの柄をご紹介しました。
トレンドを取り入れると「今のひと」になれます。ただ、トレンドだからというよりも「試してみようか?」と心が動いたら、得意な柄でも、苦手な柄を工夫してでも、どうぞお試しくださいね。
Style Season 黒滝伊都子