映画衣装を楽しむ寄り道シネマ~メリーポピンズ リターンズ~

私は比較的いつもご機嫌です。
ご機嫌の源のひとつは仕事帰りの寄り道。

今回は私が生まれて初めて「映画って楽しい」と感じた映画の50年ぶりの続編を観てきました。

「メリーポピンズ リターンズ」です。

私の世代は、ディズニーのフルカラー絵本に魅せられて育ちました。
映画もカラフルなものが多いですね。

そこで、今回は映画衣装の色に注目。大恐慌時代のイギリスのファッションと共にご紹介します。

メリーポピンズ

https://front-row.jp/_ct/17229200

今回の映画は
「帰ってきたメリーポピンズ」

では、この前メリーポピンズはいつ私たちのところに訪れたのかというと

1965年日本公開。私たちにとっては54年ぶり、映画の中では20年ぶりという設定。

https://www.cinematoday.jp/news/N0088461

私の母は映画が大好きでした。

なので、記憶にない幼い頃から子どもにはむずかしい映画にも連れて行かれました。
退屈だったり暗くて怖かったりしたのですが、生まれて初めて映画って面白いと思ったのが「メリーポピンズ」でした。

ジュディ・アンドリュースとディック・ヴァン・ダイクの歌や踊りが楽しくて、アニメや衣装がカラフルで夢のようでした。

続編のメガホンを取ったロブ・マーシャル監督や音楽担当のマーク・シャイマン、衣装デザインのサンディ・パウエルも子供の頃この前作に心躍らせただけあって、「ここでこうあってほしい」を裏切らない内容でした。

メリーポピンズはウォルト・ディズニーが20年越しに原作者パメラ・L・トラバースにラブコールを送りやっと制作した映画です。その時の様子が映画になっています。

映画「ウォルト・ディズニーの約束」

https://woman.excite.co.jp/article/lifestyle/rid_FashionPress_9142/
映画「ウォルト・ディズニーの約束」より

エマ・トンプソン演じる原作者のメリーポピンズへの思い入れと、トム・ハンクス演じるウォルト・ディズニーの映画化への思い入れがぶつかります。
シャーマン兄弟の曲づくりの一部が紹介されていて、歌詞の付け方がとても面白い。

この映画を観た後に、前作のメリーポピンズをもう一度見直したところ、父親のバンクス氏の背中に何ともいえない哀愁を感じて切なくなりました。子供が観てわくわくなだけではなく、大人が観てわくわくうるうる、色々考えさせられる映画です。

前作の音楽担当シャーマン兄弟についてのドキュメンタリー映画はこちら。

https://www.amazon.co.jp/

新作の音楽担当 マーク・シャイマンは所々に前作のモチーフを登場させています。

大恐慌時代のファッション

メリーポピンズの舞台はロンドン。時代背景は大恐慌時代の1930年代です。
それでは、この時代のファッションをご紹介しておきましょう。

大恐慌時代

1929年末、世界の経済を牽引していたアメリカの株価が大暴落した「暗黒の木曜日」をきっかけに、大不況の嵐が世界に吹き荒れました。メリーポピンズの舞台イギリスでも失業者が25%にのぼりました。
そこで、先進諸国は保護主義政策を打ち出し、次第にきな臭くなっていったのです。

俺たちに明日はない

大恐慌時代を背景にしたおしゃれ映画と言えば、「俺たちに明日はない」です。
フェイ・ダナウェイの女性らしさもありながらシャープな印象の衣装が話題になりました。
女性がアクセサリーの一部のように銃を持ち、葉巻を加えてポーズを取るというのもそれまでなかったことです。
実在のモデルが残している写真があるとはいえ物議をかもしました。

この映画以降、映画の衣装がファッションに与える影響が大きくなったと言います。

スティング

当時のメンズのファッションがよくわかるのが「スティング」

古き良き「男のダンディズム」を感じる装いです。

最近ではこのイギリスの正統なファッションに回帰しているところがあります。
スティングはアメリカ映画なので、イギリス紳士のファッションを少し着崩した感じがまた色気を感じますね。

この時代のファッションで注目したいのが帽子です。

ロバート・レッドフォードのスーツ姿のかっこよさが引き立つ中折れ帽

ジャケットをノーネクタイ、柄シャツで着崩してキャスケット

それぞれにそれぞれの帽子を個性的にかぶっています。

新しい帽子はちょっと借りてきた感がありますが、かぶり方を工夫して自分なりにかぶりこなしていくと、だんだん味が出てくるでしょう。

ポール・ニューマンまでの域に達すれば最上級です。

ランニングシャツに中折れ帽

なんと!オーバーオールに中折れ帽

最近、この時代流行っていたベレー帽を始め帽子が復活してきています。

ムッソリーニとお茶を

第二次大戦前夜、イタリアのフィレンツェを愛し移り住んでいた、イギリスとアメリカの女性達のファッションの対比が面白い映画です。
シェイクスピア映画で有名なイタリアの映画監督、オペラの演出家でもあるフランコ・ゼッフィレッリ監督の自伝的な作品。

イタリア生まれのイギリス紳士ゼッフィレッリ監督の、幼少期を思わせる少年ルカの衣装は小さくても紳士的。

誇り高いイギリスの貴婦人役マギー・スミスの衣装は常にレイヤード(重ね着)に小物も重ねる。
ただ、同系色を繊細に重ねているので上品です。

フランコ・ゼッフィレッリ少年にシェイクスピアなどイギリスの文化を教え込んだメアリー 役ジョーン・プロウライト(右)はアガサクリスティのミステリーに出てきそうなイギリス婦人です。
芸術家役のジュディ・デンチ(左)は貴婦人の出で立ちではありませんが、どこか古風な衣装です。

かたや、シェール(左)は元踊り子で大富豪と浮き名を流すアメリカ人女性。
前衛的な衣装ですね。
右のアメリカ人考古学者リリー・トムリンは開放的な女性(心は男性)を体現したラフなシャツにパンツ姿。

さて、時代の雰囲気を感じて頂けたでしょうか?
メリーポピンズは、伝統的なこちらの英国貴婦人の装いに近い衣装です。

キャストと衣装

衣装デザイン サンディ・パウエル

メリーポピンズ リターンズの衣装デザイン、サンディ・パウエルは以下の3作品でアカデミー衣装デザイン賞を獲得しています。

「恋に落ちたシェークスピア」

「アビエイター」

「ビクトリア女王世紀の愛」では今回のメリーポピンズ役エミリー・ブラントの衣装も担当しています。

https://www.nylon.jp/cinema/academy_costume.html

また、ディズニー映画では「シンデレラ」の光り輝く衣装をデザイン

https://marry-xoxo.com/articles/1073

度々タッグを組むケイト・ブランシェットと「キャロル」の衣装を担当しました。

https://www.cinematoday.jp/page/A0004853

エミリー・ブラント

メリーポピンズ役のエミリー・ブラントを最初に観たのはファッション誌の鬼編集長のアシスタント役でした。目力がすごい!

「プラダを着た悪魔」

この映画で注目されたエミリー・ブラントはその後、多彩な役をこなしています。

「ヴィクトリア女王世紀の愛」

桜坂洋のライトノベルが原作の「All You Need Is Kill」でトム・クルーズと

ロブ・マーシャル監督とは「Into The  Woods」で

どうしても前作のジュディ・アンドリュースと比較してしまいますが、最初はずいぶんクールなメリーポピンズになりそうな気がしていました。

でも、原作のメリーポピンズは元々クールな、少し恐いところさえ感じるナニーです。ジュディ・アンドリュースは「サウンド・オブ・ミュージック」の印象が強いので、マリア先生の優しい印象と重なっていたのかもしれません。エミリー・ブラントのメリーポピンズも上品で気高く、凛としていて素敵でした。

メリーポピンズの衣装はブルー&レッド。
色には意味があります。
サンディ・パウエルの意図は定かではありませんが、「懐の深さと知性、信頼」を表すブルー。
「情熱で人を動かし、気づきを与える主役の色」レッド、というところでしょうか。レッドとは言っても青みが入ったシックな赤なので、「静かな情熱」と言えるかもしれませんね。

凧に乗って地上に降り立ったときの姿が踊るようでエレガントでした。

霧や雨に煙ったようなロンドンの背景にディープカラーの衣装が映えています。

現実世界のメリーポピンズはシックな装いですが、小物がとても凝っていました。

帽子にはコルクで鳥の形を作り、
それを布で覆って刺繍を施した飾りがついています。
バッグはお決まりのカーペット模様。
グローブとスカーフの色は揃えます。

前作は花の帽子飾りに花柄の絨毯模様のカバンでした。今回の衣装はドットとストライプがテーマになり前編を貫いています。

子供達の世話をするときはキュートなドットのブラウスに蝶ネクタイ、ロンドンストライプのエプロン。髪は短くしてパーマをあてたモダンなヘアスタイルです。

一方、空想の世界では色がぱっと明るくなります。

浴槽の中に飛び込むとそこは天然色の海の中。エドワード調の水着はシェンブロン模様(ギザギザストライプ)。
帽子には魚の飾りがついています。

色は「冒険と自由な発想」「子供達との信頼関係が芽生える」ターコイズ。

ロイヤルドルトンの器の中に飛び込むとそこはアニメーションの世界。

今回は敢えてクラシカルな手書きアニメーションを利用しています。
そこで衣装も立体的ではなく手書き風の模様にして、アニメーションとの一体感を出していました。

「お姫様扱いしてね」のピンクの衣装。

ロイヤルドルトンというのはイギリスの陶器メーカーです。

出産祝いによく送られるこのシリーズはロイヤルドルトンです。
お持ちのかたも多いかもしれませんね。

そのロイヤルドルトン ミュージックホールで繰り広げられるショーでは、ロブ・マーシャル監督作品の「シカゴ」を思い出す髪型で歌い踊ります。

映画「シカゴ」より

「夢の世界」のパープルと「美意識」のピンクの衣装でドットとストライプ模様は引き継がれています。

こちらはメリー・ポピンズ リターンズの世界観を再現したVOGUEの写真集。

そして、メリーポピンズといえば凛とした姿勢。新旧どちらのメリーポピンズも姿勢の良さが際だっています。

年月がたってもジュディ・アンドリュースの姿勢の良さは健在。
アン・ハサウェイの出世作、「プリティプリンセス」では、主人公の祖母である女王を演じています。踊るときの姿勢が素晴らしかった。

そして、続編のエミリー・ブラントも監督をうならせた後ろ姿。

リン=マニュエル・ミランダ

前作のディック・ヴァン・ダイクの役にあたるのが街灯点灯夫のジャック。

ジャック役のリン=マニュエル・ミランダは作詞作曲、自演とひとり何役もこなすミュージカル舞台のスターです。
トニー賞やグラミー賞など多くの賞を獲得しています。

多様な移民コミュニティの日常生活や人間関係などを描いている「イン ザ ハイツ]

アメリカ独立戦争時代のハミルトンの生涯を描いた「ハミルトン」

今回の映画では点灯夫という役どころ。
ガス灯って何だかロマンティック!

ポイントカラーは「心に小さな灯をともせ♪」のレッド。ネッカチーフにハンチング帽がおしゃれです。ジャケットの裏生地も凝っているんですよ。

メリーポピンズと同様、空想の世界では明るい色の衣装になります。

ショーの中では得意のラップも披露。

エミリー・モーティマー&ベン・ウィショー

1作目のバンクス家の子供達、ジェーンとマイケルが…

20年が過ぎ、すっかり大人になりました。

エミリー・モーティマー扮するジェーンは労働組合の活動家として独身で頑張っています。
マイケルのベン・ウィショーは1年前妻を亡くし3人の子供達をかかえ立ち直れないでいます。

エミリー・モーティマー

エミリー・モーティマーは天才彫刻家イサム・ノグチの母の生涯を描いた「レオニー」に主演。

その年最多の11部門でアカデミー賞を獲得した「ヒューゴの不思議な発明」にも出演しています。

メリーポピンズでの役どころは、自分の信念のもと、家庭を持たずに労働者のために活動する行動力のある女性。
相変わらず笑い上戸で明るくおおらか。

そこで、彼女はスカートではなくパンツ姿にしたかったとサンディ・パウエルは語っています。
英国らしいきちんとした仕立てのセンタープレスパンツとチェックのベスト。

それに黄色をたっぷり含んだグリーンを多く取り入れています。
ブラウスのライムグリーンは「失敗を恐れない勇気と希望」を象徴しているように見えます。

スカーフとグローブ、靴下が濃いめのグリーン。ベレー帽は当時の流行り。前髪を少し出すこのかぶり方は真似をしたいですね。

物語の最後は心境の変化があり、ライムグリーンを残しながらも「相互信頼が生まれた」コーラルがかったピンクのベレー帽をかぶっています。
「愛し愛されたい」ピンクとも取れます。

それまで、人のために捧げてきた人生の中で、「主役の場面があってもいいかも」と考え始めたのでしょうか?
赤いパンツで華やかな装いになりました。

ベン・ウィショー

一方、マイケル役のベン・ウィショーのグリーンはライムグリーンとは逆に「冒険はしない、保守的」な意味があります。
「妻が元気だった頃の家庭に戻したい」
「妻はどうやっていただろうか?」と今までの生活を一生懸命守ろうとしています。

ベン・ウィショーは007シリーズのQ役で人気が出ました。

「パフューム ある人殺しの物語」で映画初主演。天使と悪魔の両面を持つ主人公を巧みに表現しています。

「007」の新生Qで女性を虜にしたベン・ウィショーですから、もっと素敵なスーツ姿を見せることができたと思いますが?

不況のおあおりを受け、生業にしていた絵描きでは生活が成り立たず、取りあえず父親の勤めていた銀行で仕事をしている…という設定。
借りてきたスーツのようにぶかっとした衣装で、「僕は芸術家だ。本当はやりたい仕事ではないんだ」というくたびれた感じを醸し出しています。
だからスーツ姿がキマっていては都合が悪いのでしょう。

それでもラストでは明るいブルーのジャケットにカンカン帽で「自分なりのやり方で子供達との関係性をつくっていけばよいのだ」と、「自分と心の静けさ」を取り戻したようです。

子どもたち

アナベルとジョンは双子ちゃんなのでおそろいの装い。
やはりグリーン使いが多いです。

この二人もお父さんと同じように「お母さんはどうやってた?」とそれまでのやり方に従おうとしていました。
早く大人にならなければとも思ってがんばっていました。

でも、末っ子のジョージは天真爛漫、自由です。編み込み模様が英国らしくて可愛いですね。

小さくてもきちんとした紳士淑女の装い。

サンディ・パウエルがサイズ感を少し小さめにしたために「母親が亡くなってから洋服を仕立てていないのではないか?」という想像ができるのです。
それは家計が逼迫しているからか?
父親が気づかなかったからか?
どちらにしても、完璧ではない装いが想像力をかき立てます。

それでも子ども達はあっという間にメリーポピンズの魔法にはまっていきました。
空想の世界ではパステルトーンの明るい色です。

ジョージはもとより、上の二人も表情が豊かになっていきます。
子供の心を取り戻したようですね。

思いっきり楽しんでいる風の末っ子ジョージ役ジョエル・ドーソン君が可愛い!

「どんなに暗く霧が濃くても小さな灯をともせ~♪」

マンマ・ミーアの三人も出演

こちらも昨年パートⅡが公開された「マンマ・ミーア」出演の3人が映画のクオリティをより引き上げています。

メリーポピンズのいとこトプシー役のメリル・ストリープ

トプシーの衣装は1920年代の和服を模した部屋着を元にエキセントリックな詩人や作家たちの装いをヒントにデザインされました。非常にカラフルですがここでもやはりグリーンを使っています。

サンディ・パウエルは他の映画でもよくグリーンの衣装を用意しています。

「ヴィクトリア女王世紀の愛」ではエミリー・ブラントにグリーンのドレスを

「シンデレラ」では継母役のケイト・ブランシェットにも何着かグリーンの衣装をつくっています。
グリーンには「嫉妬」や「羨望」の意味もあります。

パウエル自身もグリーンを着た画像があり、トプシーと同じ赤い髪がより映えるグリーンを好んだのかもしれません。

「あなたと同じ髪の色にしたい」とリクエストしたのはメリル・ストリープ自身だったと言います。

修理屋のトプシーのアクセサリーは色鉛筆にミシンのボビン、筆など普段使っているモノで、ベルトのバックルは古い時計がひっくり返っています。

チャールストンを踊りたくなるような音楽に乗せて、狂騒の20年代のフラッパースタイル風にフリンジが激しく揺れていました。

ディカプリオ主演
「華麗なるギャツビー」よりフラッパースタイルの女性達

メイド エレン役のジュリー・ウォルターズ

マイケル達が子どもの時からバンクス家で働いているので、もう祖母のような存在です。年を重ね、冷蔵庫に変なモノを入れてしまうこともありますが、変なことをしようが何があろうが決してぶれない頑固な感じがおかしく、頼りにもなっています。

ハリーポッターのロンのママ役で有名なジュリー・ウォルターズはいつも旨みを足してくれます。

前作のエリー(左)はこちら。

前回の衣装に比べると、ドットのワンピースとチロリアンテープのような模様のエプロンが可愛らしい。

悪役のコリン・ファース

マイケルが勤める銀行の頭取ウィルキンズ役。マイケル達を苦境に陥れる悪役です。

悪役でもいつもながらスーツ姿がキマっています。

アニメ、実写を含め、ディズニー映画での悪役は「闇の色」である黒い衣装が圧倒的に多いようです。
次に多いのが紫。悪役に魔女が多いので「神秘的」な紫なのかもしれませんね。

特別出演のディック・ヴァン・ダイク&アンジェラ・ランズベリー

90歳を超えたとは思えない、みごとなタップを見せたディック・ヴァン・ダイクは銀行の元頭取。

言わずと知れた前作のバート役です。

子どもの時は全く気づきませんでしたが、ヴァン・ダイクは二役やっていたのですね。
メリーポピンズの友人バートと今回の役の父親に当たる銀行の頭取役です。

この時の老人メイクはよくできていましたが、今回はメイクなしで行けたでしょう。
軽快な動きに拍手をしたくなりました。

原作で大切にされているキャラクターである「バルーンレディ」を演じるのは「ジェシカおばさんの事件簿」で知られているアンジェラ・ランズベリー。
ディズニー映画にも多く出演しています。

ランズベリーもヴァン・ダイクと同い年。
「愛」あるピンクと「スピリチュアル」なパープルの衣装。「何かが起こりそう」な存在感があります。

色のパワー

豪華キャストの衣装の色の意味を考えてきましたが、色にはパワーがあります。

「自分のことはわかってる」と言いますが、自分のことって意外にわかっていないようなのです。わかっているのはほんの数パーセントの氷山の一角。ほとんどは潜在意識の中にあります。
潜在意識にアクセスするきっかけとして色を用いることがあります。
カラーセラピーです。

「いつもはそうでもないのに何だか気になる色」ってありませんか?

私は最近パープルが気になって仕方がありません。
パープルには「スピリチュアル」「夢」
「使命感」「癒し」「プライド」「芸術」などの意味があります。

この冬、私の周りには小人がいるのか?と思うほど色々なものがなくなりました。
管理が悪いといえばそれまでなのですが、「今そこに置いたのにない」という不思議なことが起こりました。

そして、春になり次々となくなったモノが見つかっています。
メイドのエレンのように忘れっぽくなっているのかと心配にもなりましたが、少しスピリチュアルな気分になっています。

「あまり理詰めで考えすぎず感性を大切に。私にしかできない自分の使命を意識しながら自己実現へ向かっていく」

そんな時なのかなと思っています。

こんな風に気になる色の意味を読み解いていくと、もやもやしていたり、自信がなくなって立ち止まってしまった時などの道しるべになります。
やる気満々の時はさらに後押ししてくれます。

その道しるべになった色を身につけたり、目につくところに置いておくと色のパワーを感じます。

ワードローブに新しい色を取り入れる時はけっこう慎重になるのですが、何だか無性に気になる色は、たとえ自分に似合う色ではなかったとしても、あまり無下にしないでどこかに取り入れても良いと思います。

ワードローブに取り入れにくかったら小物で取り入れても良いですね。

まとめ

ロンドンでは今でも点灯員がガス灯の管理をしているそうです。世界恐慌の暗い時代もどんな時も明るい灯をともしてくれているのですね。

https://www.afpbb.com/articles/-/3039732

54年ぶりに帰ってきたメリーポピンズは前作のファンも裏切ることなく、古き良き往年のミュージカルらしさに新鮮な要素も加えたとても楽しい映画でした。

次にメリーポピンズがやってくるのはいつどんな時でしょうか?
パメラ・L・トラバースの原作本は8冊あります。また帰ってきてもおかしくないですね。

映画衣装の色に注目して、登場人物の気持ちを探ってみるのも面白いですよ。
そしてみなさんのワードローブや身の回りにも色のパワーを取り入れてみて下さい。
劇的ではなくても「スプーン一杯」の奇跡が起こるかもしれません。

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