おしゃれな大人のワードローブ計画~ベーシックカラー~

人は日々決断をして生きています。

大それた決断ではなくても、小さな決断の積み重ねが今の自分をつくっています。

朝起きて出かける前に必ず決断すること。「今日は何を着ていこうか?」
必ず何かを纏わなくてはならない以上、この決断を毎朝迫られます。パジャマのままでは出かけられませんしね。

そこで便利なのがワードローブをパターン化すること。シンプルだけれどおしゃれなワードローブ計画、最初は基本の色についてです。

パターン化するためには、多くの色であふれているより、組み合わせのしやすい色でつくる方がいいですね。

組み合わせのしやすい色というのは、ベーシックカラーともいいます。「ベーシックカラーとは何色か?」というと色々考え方があるのですが、今回は私の分け方をお話しします。

ベーシックカラーって何?

ベーシックカラーってどんな色でしょう?
ちょっと中学校の美術の授業を思い出してみてくださいね。色には無彩色と有彩色がありましたよね。

無彩色

白と黒、白と黒を混ぜ合わせて作った色々な明るさのグレー

有彩色

白、黒、グレー以外の色全て

なので、ベージュもネイビーも、何色とはっきり言えないようなグレージュなどのニュアンスカラーやアイボリーホワイトなども有彩色です。

ベーシックカラー

一般的にベーシックカラーとは、無彩色ばかりではなく、ベージュ、ネイビー、ブラウンなど、あまり色味を感じない色のことを言います。
この色がワードローブの基本の色になります。

ブラウンと明るいネイビー

ブラウンをベーシックカラーに入れるかどうかは意見が分かれるところです。

わたしはその日の仕事によって、かっちりとしたスーツを着ることがあります。その場合、スーツにブラウンは選びません。ブラウンはおしゃれだけれど少しくだけた色とされています。今のところあらたまったビジネスの場面では避けた方がいい色です。明るいネイビーも同じ印象があります。

ベーシックカラーを2つに分ける

そこで私はベーシックカラーを1次と2次に分けています。

ベイシック1次カラー

黒、濃いめのネイビー、グレー、ベージュ、白(アイボリーなども含む)

ベイシック2次カラー

カーキ、キャメル、ブラウン、明るいネイビー、インディゴブルー

お仕事によってドレスコードが厳しいところは、1次カラーをもっと絞っても良いかもしれません。逆にドレスコードにこだわる必要がなければ、2次カラーにある、よく使う色を1次カラーに足しても良いと思います。

顔映りの良いべーシック1次カラーでワードローブの基本を組む

ベーシック1次カラーの選び方

基本色

人それぞれ似合うベーシックカラーは違います。職種によってはビジネスウェアーの色に制限がある場合もあります。

まず、1次カラーの黒、濃いめのネイビー、グレー、ベージュ、白(アイボリーなども含む)の中から、ご自身の仕事や生活スタイルに合っていて、顔映りの良いベーシックカラーを2色選んで下さい。

例えば私の場合ですが…
基本は黒と明るいベージュでワードローブを組みます。
セットアップ、コート、ジャケット、トップス、ボトムス、小物など、多くのアイテムをこの基本色で揃えます。

黒とベージュの2色でもベーシックカラーコーディネートができます。

ネイビーとベージュも素敵です。

グレーを着ると素敵になる方は、黒とグレーやネイビーとグレーを基本色にするといいですね。

グレーの濃淡でもいいと思います。ある程度色のコントラストがある方がいいですね。

差し色としての白

どの2色組み合わせでも、スーツのインナーを含むトップスは白が中心。レフ板効果を狙います。

白はその他、差し色としてコーディネートに取り入れます。そこで白のボトムス、ジャケット、白小物を加えます。白は色がないので「色が抜けて」います。そこでコーディネートに「抜け」が出来ると言います。汚れやすいと言わず、インナー以外でもどんどんコーディネートに取り入れてみてください。

大人は柔らかいオフホワイトがおすすめですが、夏はきっぱりとした純白も爽やかですね。

締め色としての黒

どなたも冠婚葬祭用や仕事などの式典用には黒が必要です。

加えて黒はコーディネートを引き締める色として、何アイテムか加えます。

黒は無難な色ではありません。黒を喪服っぽくなく素敵に着こなす方はそう多くありません。「取り敢えず黒」から意志のある黒遣いをしたいものです。

コーディネートに少量の黒を加えるときゅっと引き締まります。

苦手なベーシックカラー

私はグレーの顔映りが良くないので、靴類、ベルトなど小物で取り入れるのみです。

苦手な色は無理に取り入れなくてもいいですし、小物には使いやすい色なので、顔から離れた小物で取り入れるといいですね。

ベーシック2次カラーの2つの働き

2次カラーには2つの働きがあります。

◆ベーシック1次カラーでコーディネートする時の効かせ色に使う。

◆カラーアイテムとコーディネートする時の馴染ませ色として使う。

2次カラーの選び方

ワードローブの他の色とコーディネートしやすい色をカーキ、キャメル、ブラウン、明るいネイビー、インディゴブルーの2次カラーから選びます。

例えば、私はキャメルが使いやすいので、小物、トップス、ボトムス、ワンピースなどで、キャメルを集めています。黒やネイビーと合わせるとスタイリッシュになるし、ベージュコーデではアクセントカラーになります。

よく取り入れる赤やターコイズの色物と相性がいいですし、アニマル小物が上品にコーディネートできます。

明るめネイビー、インディゴブルー、カーキ、ブラウンも同じように働いてくれます。他のワードローブと合わせやすく肌が生き生きとする色を選んで下さい。

さわやかマリンテイストは明るいネイビー

明るいネイビーは式典向きではありませんが、マリンテイストのようにさわやかで元気なコーディネートができます。

こなれた感じのインディゴブルー

インディゴブルーはブルーデニムの色です。本来は明るい藍色ですが、ブルーデニムであれば多少濃くても淡くても入れてしまいましょう。

インディゴブルーが入ると、途端にこなれた雰囲気になります。固いお仕事には不向きですが、カジュアルコーデには大活躍します。

インディゴより更におしゃれなカーキ

ブルーデニムのジーンズでもいいのだけれど、カーキのパンツにすると更におしゃれになります。

大流行のブラウン

昨秋から爆発的な流行のブラウン。今期は春色としても出てきています。

私の場合、ベーシック2次カラーはキャメル中心。カーキはベイカーパンツ1本、インディゴはジーンズとシャツ、ブラウンは秋の装い用に少し取り入れています。

ワードローブの7割から8割はベーシックカラーで

ベーシック1次カラーを中心に2次カラーを加えて、ワードローブ全体の7割から8割をこの色で組み立てます。

ベーシックカラーは含まれる色の振れ幅が広いです。例えば黄味を含んだベージュやピンクっぽいベージュなど、様々なベージュがあります。できるだけ同じ傾向の色味でそろえておくとコーディネートがしやすくなります。

 

まとめ

◇ベーシック1次カラーから2色を選びワードローブの基本色にする。

◇レフ板効果と差し色に白、冠婚葬祭用、締め色に黒を足す(基本色に白黒を選ばなかった場合)

◇基本色コーデの差し色になり、色ものの馴染み色になる色をベーシック2次カラーから選ぶ。

◇ライフスタイル、仕事のドレスコードによって1次2次の入れ替えあり。

◇ワードローブの7割から8割はベーシックカラーでつくる。

◇同じベージュでもさまざま。できるだけ同じ色味でそろえる。

Style Season 黒滝伊都子

 

 

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