春のワードローブに便利なアイテム

天候が不順な3月から4月にかけて何を着たら良いのか困ることはありませんか?

今日は初夏のような暑さかと思ったら、次の日は冬に戻ったような寒さ。この時期に体調を崩す方も少なくありません。でも、また冬のような装いはしたくない。春らしい装いを楽しみたいですよね。若い頃は寒くても我慢をしておしゃれを優先させていましたが、大人になるとそんなやせ我慢は身体に良くありません。そこで寒さを我慢せずに春らしい装いが出来る便利なアイテムをご紹介致しましょう。

春先から梅雨寒まで着られるアウター

気候が不順な季節の変わり目に便利なアウターに、トレンチコートやレザージャケットが挙げられます。

ライナー付きトレンチコート

陽の光が春めいてくる立春後の気温高めの日から、梅雨時の寒い雨の日まで活躍するアウターは、ライナーのついたトレンチコートです。これは秋から少し暖かい冬の日の装いにも活躍するので、真夏以外長く着る事が出来るアイテムです。

表がコットンや化繊混のトレンチコートは、春でも暑苦しさを感じません。でも寒い日にはライナーを付けていれば寒さを我慢することもありません。

長く着るために初期投資を

私が持っているのはバーバリーのポリエステル100%のトレンチ型コート。ライナーは薄手のダウンが入っていて、ライナーだけでも着る事が出来ます。襟のファーは取り外しが出来るタイプです。

もう5年になりますが毎年ヘビーに着ています。まだ三陽商会がバーバリーとライセンス契約中だったので正確には三陽製のバーバリー。インポートに同じタイプのモノがあるかどうかは確認できていません。今のインポートものほどではないけれど、多少の初期投資が必要でしたが、しっかり元は取ったと思います。

旅先でも便利

季候が良く分からない旅先でもとても便利です。暑ければライナーを外し、寒ければライナーを付け、ライナーだけで着るとカジュアルな装いになります。ライナーだけでも十分ラインがキレイなので普段も良く着ます。ライナーの取り外しがジッパーだけなので面倒になりません。

ポリエステルなのでシワにもなりませんし、程良い光沢感、ハリ感が上品です。雨に濡れても心配ありません。コットン100%のぱりっとしたトレンチコートにこだわりがある方、お似合いの方は、ウールのライナーがついたモノをお求めになると良いですね。

トレンチコートの選び方

ライナーの種類が豊富なアウターは春ではなく秋に出回るので、今年の秋には気をつけて見ていてください。

その場合に気をつけたいのが色です。秋なのでつい秋らしい色を選びたくなりますが、春にも着る事を考えて選ばれると良いですね。

ストールなどの巻物を春らしくしたり、秋っぽくしたりすればその季節らしい装いになる色味がおすすめです。例えば明るめのネイビー、ベージュの淡すぎない中間の色味が便利だと思います。

素材、形

そして、必ずしもトレンチコートがぴったりの方ばかりではありません。

トレンチコートは元々第一次世界大戦時にイギリスの軍隊で用いられた防寒コートです。バーバリーとアクアスキュータムのイギリスの2大ブランドが有名ですね。映画「カサブランカ」でハンフリー・ボガードがアクアスキュータムのトレンチコートを着こなしているように、クールで男前なアイテムです。クリーニングの時に少々面倒なウエストや首もと、手首についているベルトは、寒ければキュッと締めて風を入れないようにするための防寒対策です。

なので、大人の男性やクールな女性にはピタッとはまります。
女性的で大人っぽい方も、男性的なアイテムがより女性らしさを引き立て、とてもセクシーに着こなせます。

子供顔の方、身体の骨格が華奢な方は、服に着られている感じになってしまいがちなので、着方、選び方に工夫が必要です。
王道のかっちりしたトレンチコートよりも。素材がやわらかいモノ、あまりハードすぎないデザインのモノが着こなしやすいと思います。

表面が起毛していなくて、取り外しの出来る暖かいライナーがついていれば、形はトレンチコートにこだわる事はありません。

王道トレンチの着こなし

「似合う似合わないはともかく、王道のトレンチコートを是非手に入れたい!」という場合は、手に入れたらとにかく着て着て着倒して自分の身体に馴染ませて下さい。抵抗がなければ、ヴィンテージショップで程良くこなれた感じのモノを探されても良いと思います。ボギーのトレンチコートのように、良い感じにくたっとしたトレンチコートの着こなしは味があって素敵です。

レザージャケット

もうひとつ、この時期におすすめなのがレザージャケットです。レザーはハードなイメージがあるので、大人の方は敬遠しがちですが、デザインをハードにしなければ長いシーズン着る事が出来ます。今は色の展開も豊富なので、ご自身の装いに一番似合うベイシックカラーのレザージャケットを、まずは一枚手に入れてください。

こちらも真冬と真夏以外スリーシーズン着る事が出来ます。

寒いのか?暑いのか?何を羽織ればよいのかわからない時、レザージャケットは機能的でしかもとてもおしゃれです。

冬のニットやボトムスの選び方が要

寒い冬にはローゲージのセーターや暖かそうなウールのボトムスに惹かれますね。ウールの温もりを感じられるのが冬の醍醐味です。ただ、冬物を全て厚地のウールにしてしまうと、秋はいいのですが春先に困るのです。

そこで、ニットもボトムスも基本は薄手のウールで揃えると良いと思います。薄手であれば真冬に重ね着しやすいですし、春に着てももたつきません。

トップス

「十分大人世代」になると、特に乾燥する冬はチクチクした肌触りが我慢できなくなります。薄手の上質なウールやカシミヤは極上の肌触りです。そしてお手入れ次第では10年着られるものもあります。コートの下に着る冬物ニットはベイシックのみと割り切って、毎年2、3枚買っていたニットを1枚ずつ上質なモノを買い足していく…という選択肢もありますね。

ボトムス

ボトムスも基本的には薄手のウールを選ぶと春まで着る事が出来ます。最近では、ポリエステルなどの化学繊維の中にも少し肉厚の素材があります。冬は厚地のタイツも豊富に出ているので、「冬はウールでなければならない」ということはありません。華やかな柄や色をひとつ選んでおくと、冬のコーディネートが華やかになり、立春から春、初夏まで活躍します。

ボトムスの選び方

ボトムスは高級感やブランドよりもライン重視です。特にパンツは、自分の身体に合っているか?サイズだけではなく、スタイルアップするキレイなラインかどうか?しっかり試着をして下さい。美脚パンツと言われているものはありますが、自分にぴったりかどうかははいてみないとわかりません。

色柄モノも出会いなので、身体に合えばブランドや価格にこだわりません。

巻物で調整

気温調整に役立つのはストールなどの巻物です。ウールやカシミヤの大判ストールで、春にも使える色を1枚持っていると、トレンチコートやレザージャケットでは寒い日や、昼間は暖かいけれど、帰りに寒くなりそうな場合に、コートやジャケットを持ち回るより軽くて便利です。

エレガントな演出にも…

レストランや劇場でコートをクロークに預ける場合、ストールを持っていると少し寒い時に羽織ることが出来ます。ストールを羽織った姿ってとてもエレガントなので、ぜひ大人のワードローブに加えたいアイテムです。

巻物の選び方

ニットと同様、上質のカシミヤストールは薄手でやわらかくて暖かい。ざっくり巻いても決まるので、巻き方に困る事もありません。少しお手入れには気を使いますが、「手をかけられるだけの量で、全てがお気に入り」のワードローブは大人の理想のワードローブです。予算のかけどころを決めて、長く愛用するアイテムを揃えていくのも大人の余裕というものです。

起毛していないカシミヤシルクのストールは1年を通して使えます。シルクのスカーフも暖かいので、お家に眠っているモノがあればどんどん活用してください。巻物はシンプルなコーディネートに華やかさを添えてくれます。

タイツか?ストッキングか?

「大人の足元問題」春はまだ素足では冷えます。おしゃれな人はストッキングが苦手と言いますが、ストッキングをはいてもまだ寒い春先。でも「春は足元からやってくる」とも言いますね。重いタイツは早く脱ぎ捨てたい!

衣替えはタイツから

そこで春の衣替えはタイツのデニール数を少なくしていく事から始まります。

真冬は通常80デニール。それ以上の暖かいタイツもたくさん出回ります。春の陽差しを感じる立春過ぎ、まず60デニールに落とします。真冬も60デニールという方はそのままで。色はグレーやセピアカラー。少し足に透け感が出てきます。装いも春らしい色味へと変えていくので、足元も軽くします。隠れていた足のお手入れも始めましょう。

もう少し暖かくなると40デニールに。まだ寒い日もあるけれど、装いもコートを脱いで春らしい軽い素材になります。三寒四温から、暖かい日が増えてくる頃、グレーやセピアカラーのストッキングか目の細かい網タイツへ。やがて透明感のある素足のようなベージュのストッキング。素足へと…足元の衣替えをしていきます。この頃には足のお手入れも終わり、フットネイルなども良いですね。

おしゃれは足元から

面倒だなぁ…と思われますか?そうですよねぇ。でも、おしゃれって足元がとても大切なんです。せっかく装いはおしゃれなのに、足元が残念なことって多いんですよね。タイツの厚みのこだわり、ストッキングの色のこだわりを持つと、「十分大人世代」はもっともっとおしゃれになると思います。寒さ暑さも我慢しないで機能とおしゃれを両立させていきましょう。

奥の手はユニクロと使い捨てカイロ

天候の不順な春先から春本番にかけて、ワードローブに取り入れたいアイテムをご紹介してきましたが、最後は奥の手アイテムを2つご紹介しますね。

ウルトラライトダウン

「やはり春は薄手のスプリングコートも着たいし、すでに持っているわ」という場合。スプリングコートを着る期間ってけっこう短いのです。そこで、多少寒くても早めに着てしまいましょう。

スプリングコートの下に奥の手を仕込むのです。ユニクロのウルトラライトダウン。薄いし小さくたたんでポーチに入るので、温度調節のためにバッグに入れて持ち歩く事が出来ます。ベストならとても小さくなります。春先に限らず、寒さの心配がある場所に行く時は持っていると安心です。

使い捨てカイロ

そしてもうひとつは貼るタイプの使い捨てカイロ。使い捨てカイロは冬だけに使うのではなくて、天候の不順な春も小さいサイズを2個くらいバッグに入れておくと良いですね。「今日は春の陽気」という予報だったので軽い服装にしたら、思ったよりも気温が上がらなかった…などと言う事が良くあります。その時カイロを持っていると寒い思いをしなくてすみます。靴用のカイロを利用すれば、足元も早めに春らしく装う事が出来るでしょう。

まとめ

天候不順な春に取り入れたい大人のワードローブは?

✤ライナー付きのトレンチコート

✤レザージャケット

✤冬物のトップスとボトムスを薄手のウール中心に揃える事

✤巻物

✤デニール違いのタイツ

✤奥の手(ウルトラライトダウンと貼る使い捨てカイロ)

春の陽差しを感じるとわくわくします。せっかく高まった気持ちを装いでも表現したいものです。そのためにはその前の秋冬からの仕込みが必要です。今年の春は特に気温の差が激しかったですね。その記憶に新しい今のうちに、来年の春は気温の変化に振り回されないように、今年のショッピングプランを立てておきましょう。ある程度パターン化しておくと、そんなに面倒ではありません。

私はとても寒がりです。冬でも靴下のいらない方にとっては、何でそんなに寒さ対策をしなくてはならないのか?と思われるかもしれませんね。ただ、身体はあまり冷やさない方がいい。でも軽やかなおしゃれもしたい。両方を叶えるために工夫をしていきたいと思います。

みなさまが身体に優しく、快適な大人のおしゃれを楽しめますように…
「君の瞳に乾杯!」 

大人のお洒落と心躍る暮らしをスタイリングするマチュアスタイリスト

黒滝伊都子

 

12ヶ月のワードローブ

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